ナデシコ(撫子)の花言葉|「純愛」の意味と色別・由来・贈り方

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ナデシコ(撫子)の花言葉は「純愛」「無邪気」「大胆」「才能」が代表的です。色別では、赤が「純粋で燃えるような愛」、ピンクが「純粋な愛」、白が「才能」「器用」とされています。花びらのふちが細かく切れ込んだ可憐な姿から、日本では「撫でたくなるほどかわいい子」にたとえられ、「大和撫子」という言葉の由来にもなりました。

この記事では、花言葉の一覧と意味、色別の違い、名前の由来や種類の見分け方、秋の七草や枕草子に登場する日本文化とのつながり、贈るときのポイントまでをまとめました。

目次

ナデシコの花言葉は「純愛」「無邪気」|意味と由来

ナデシコの花言葉としてもっともよく紹介されているのは、「純愛」と「無邪気」です。ほかにも「大胆」「才能」「思慕」「貞節」などがあり、やさしい言葉と意外なほど力強い言葉が同じ花に並んでいます。

ナデシコの仲間に愛情を重ねる見方は、花言葉の本が広まった19世紀よりも前からありました。15世紀のヨーロッパの絵画では、この花が愛と誠実さのしるしとして描かれています。「純愛」や「貞節」という日本の花言葉にも通じる意味です。

ナデシコの花言葉一覧

花言葉は、決まった機関が定めているものではありません。本やサイトによって表現が少しずつ違います。ナデシコについて日本で見られる花言葉を、意味の系統ごとに整理しました。

系統花言葉主な背景
恋愛純愛・思慕西洋の花言葉「pure love」を受け継いだもの
人柄無邪気・貞節小さく可憐な花姿、日本女性にたとえられてきた歴史
力強さ大胆西洋の花言葉「boldness」から
才能才能・器用白いナデシコの西洋の花言葉から

当サイトの誕生花一覧でも、日付によって「純愛」「無邪気」「大胆」の組み合わせで紹介しています。どれか1つが正しいというより、花のどの面に光を当てるかで言葉が変わると考えるとわかりやすいでしょう。

「純愛」「無邪気」と言われる理由

ナデシコは、細い茎の先に小さな花を咲かせます。派手さはないものの、細かく裂けた花びらが風に揺れる姿には、素朴で飾らない美しさがあります。この印象が、「無邪気」や「貞節」といった、まっすぐで控えめな人柄を表す言葉につながりました。

「純愛」は、19世紀のイギリスで花言葉が流行した時代の本に見られる「pure love」がもとになっていると考えられます。日本の花言葉の多くは、明治以降に西洋の花言葉が紹介される中で広まりました。ナデシコの「純愛」も、その流れの中で定着した言葉です。

恋のさまざまな段階を表す花言葉を見比べたい場合は、次の記事で気持ち別に一覧にしています。ナデシコの「純愛」がどのあたりに位置する言葉なのかもイメージしやすくなります。

「大胆」「才能」という意外な花言葉

可憐な見た目に対して、「大胆」はやや意外に感じる花言葉かもしれません。これは、イギリスの花言葉で「pink(ナデシコの仲間)」に「boldness(大胆)」があてられていたことに由来します。「才能」「器用」も同じく、白いナデシコの西洋の花言葉「ingeniousness(創意・器用さ)」「talent(才能)」を受け継いだものです。

なぜ「大胆」なのかは、はっきりとは伝わっていません。花びらの切れ込みが深く、小さいながらも目を引く形をしていることと結びつけて説明されることがあります。

ナデシコの花言葉は「純愛」「無邪気」のやさしさと、「大胆」「才能」の力強さをあわせ持っています。恋愛の気持ちだけでなく、相手の人柄や持ち味をたたえたいときにも使える花です。

色別のナデシコの花言葉|赤・ピンク・白

ナデシコには色ごとの花言葉もあります。赤とピンクは愛情を、白は才能を表すと覚えておくとわかりやすいでしょう。

花の色からは、日本の伝統色の名前も生まれています。「撫子色(なでしこいろ)」は、ナデシコの花のような紫がかったやわらかなピンクを指す色名です。平安時代の装いには、衣の表と裏に重ねた色の取り合わせで季節の花などを表す「襲(かさね)の色目」があり、そのなかにも「撫子」と名づけられた配色があります。表と裏にどの色を合わせるかは資料によって説が分かれるものの、表に紅や蘇芳といった赤系の色を置く組み合わせが多く見られます。

色別の花言葉の早見表

花の色花言葉向いているシーン
赤純粋で燃えるような愛恋人・パートナーへの贈り物
ピンク純粋な愛誕生日・感謝・家族への贈り物
白才能・器用入学・就職・発表会などのお祝い

この色別の花言葉も、イギリスの花言葉がもとになっています。19世紀の花言葉の本では、八重咲きの赤いナデシコが「pure and ardent love(純粋で燃えるような愛)」、一重咲きが「pure love(純粋な愛)」、白が「ingeniousness・talent(器用・才能)」とされていました。日本ではこれが花の色と結びつけて紹介されるようになりました。

赤・ピンク・白のナデシコを小さな花束にまとめ、リボンで結んだ様子の手書き風スケッチ。ペン画のラフな線で、文字やラベルは描かない

色ごとの意味と贈るときの選び方

赤いナデシコは、情熱を感じさせる花言葉を持っています。恋人やパートナーへの贈り物として選ぶと、まっすぐな想いを伝えられます。ただ、情熱的な意味が強いので、職場の人や友人に贈るなら、ほかの色と混ぜて使うと受け取る側も気負わずにすみます。

ピンクのナデシコは、もっともナデシコらしい色といえます。日本に自生するカワラナデシコも淡いピンクの花を咲かせます。「純粋な愛」は恋愛に限らず、家族や大切な人への愛情としても受け取れる言葉なので、幅広い相手に贈りやすい色です。

白いナデシコは、「才能」「器用」という花言葉から、努力や持ち味をたたえる場面に向いています。入学や就職、習い事の発表会など、新しい一歩を踏み出す人へのお祝いに添えるとよいでしょう。清楚な印象があるので、ほかの花とも合わせやすい色です。

園芸店では、赤と白が混ざった絞り咲きや、ふちだけ色が違う覆輪(ふくりん)の品種も見かけます。こうした複色のナデシコには日本では決まった花言葉がなく、「純愛」「無邪気」など全体の花言葉で紹介されるのが一般的です。

ナデシコはどんな花?名前の由来と主な種類

ナデシコは、ナデシコ科ナデシコ属(ダイアンサス属)の植物の総称です。世界に約300種が分布し、日本に自生するものから、ヨーロッパや中国から伝わった園芸種まで、さまざまな仲間があります。

日本に自生するナデシコ属は、カワラナデシコ、シナノナデシコ、ハマナデシコ(フジナデシコ)、ヒメハマナデシコの4種とされています。なかでもハマナデシコは、暖かい地域の海岸の岩場に生える多年草です。厚くつやのある葉を持ち、紫がかったピンクの花を夏から秋にかけて咲かせます。

花びらのふちが細かく切れ込んだ淡いピンクのナデシコが、細い茎の先に数輪咲いている様子の手書き風スケッチ。ペン画のラフな線で、文字やラベルは描かない

「撫でし子」という名前の由来

「ナデシコ」という名前は、「撫でし子(なでしこ)」、つまり思わず撫でたくなるほどかわいい子どもに由来するとされています。小さく可憐な花を、愛らしい子どもにたとえた名前です。漢字の「撫子」も、この意味をそのまま表しています。

一方、学名の「ダイアンサス(Dianthus)」は、ギリシャ語の「dios(神・ゼウス)」と「anthos(花)」を組み合わせた言葉で、「神の花」という意味です。日本では子どもに、西洋では神にたとえられているのは、どちらもこの花が特別に大切にされてきたことを物語っています。

カワラナデシコ・セキチク・ビジョナデシコの違い

花屋や園芸店で「ナデシコ」として扱われる花には、いくつかの種類があります。代表的な3種を比べました。

種類別名原産特徴
カワラナデシコヤマトナデシコ日本など淡いピンクで花びらの切れ込みが深い。秋の七草のナデシコ
セキチク(石竹)カラナデシコ中国切れ込みが浅めで、色や模様が豊富
ビジョナデシコ(美女撫子)アメリカナデシコ・ヒゲナデシコヨーロッパ小花が手まりのように集まって咲く

和名の「ナデシコ」は、本来は日本に自生するカワラナデシコを指していました。現在の園芸店では、セキチクやその交配種が「ナデシコ」「ダイアンサス」の名前で売られていることが多く、花言葉はどれもナデシコとして共通で紹介されています。

カーネーションも仲間|英語の「pink」との関係

母の日の花として知られるカーネーションも、ナデシコ属の植物です。和名を「オランダナデシコ」といい、ナデシコの仲間がヨーロッパで品種改良されて大輪になったものと考えるとイメージしやすいでしょう。

英語では、ナデシコの仲間を「pink」と呼びます。色の「ピンク」はこの花の名前から来たとする説が有力です。もとは「pink」が「ふちをギザギザに切る」という意味の動詞で、花びらのふちの切れ込みがその名前の由来になったとされています。布のふちをギザギザに切る「ピンキングばさみ」も、同じ言葉から来ています。

「ピンク色」の名前がナデシコから生まれたと考えると、ピンクのナデシコは「ピンク色の語源になった花の、ピンク色の花」ということになります。花言葉とあわせて話題にすると、贈り物のちょっとした会話のきっかけになります。

大和撫子・秋の七草|日本文化の中のナデシコ

ナデシコは、日本で古くから愛されてきた花です。奈良時代の和歌集にも登場し、時代が下るとかわいらしい女性や子どものたとえとして使われるようになりました。

その例が、平安時代の『源氏物語』です。物語では、幼い子どもを「撫子」、妻や恋人をナデシコの古い呼び名である「常夏(とこなつ)」で表し、相手によって花の名前を呼び分けています。帚木(ははきぎ)の巻で頭中将が昔の恋を語る場面の女性も、「常夏の女」の名で知られています。

「大和撫子」は唐撫子と区別するための言葉

「大和撫子」は、もともと日本に自生するカワラナデシコを指す呼び名です。平安時代に中国からセキチクが伝わり、こちらが「唐撫子(からなでしこ)」と呼ばれたため、それと区別するために日本のナデシコを「大和撫子」と呼ぶようになりました。

のちに、この言葉は清楚で芯の強い日本女性をたたえる表現としても使われるようになります。ナデシコの花言葉に「貞節」があるのも、こうした日本女性のイメージと重ねられてきた歴史と無関係ではないでしょう。サッカー女子日本代表の愛称「なでしこジャパン」も、この「大和撫子」にちなんだものです。

万葉集・枕草子・秋の七草

奈良時代の『万葉集』では、山上憶良が秋の野に咲く7つの花を詠んだ歌があり、その中に「なでしこの花」が含まれています。これが「秋の七草」のもとになりました。ナデシコは夏から咲き始める花ですが、秋の七草のひとつに数えられているのはこのためです。

平安時代の『枕草子』にも、「草の花はなでしこ。唐のはさらなり、大和のもいとめでたし」という一節があります。草の花ならナデシコがいちばんで、唐撫子はもちろん、大和撫子もとてもすばらしい、という意味です。清少納言が2種類のナデシコを並べて褒めていることから、当時すでに唐と大和を区別していたことがわかります。

誕生花としてのナデシコ

カワラナデシコの花の時期は、6月から9月ごろまでと長めです。そのため、ナデシコは夏の誕生花として紹介されることが多い花です。当サイトの誕生花一覧では、7月14日・8月6日・8月13日の誕生花としてナデシコを紹介しています。

3つの日付は、組み合わせる花言葉がそれぞれ異なります。7月14日は「純愛」、8月6日は「純愛」「大胆」、8月13日は「純愛」「無邪気」で、どの日付にも「純愛」が入っています。

誕生花の日付は資料によって違い、ほかの日付にあてている資料もあります。夏生まれの人に贈る花を探している場合は、日付ごとの一覧も参考になります。

ナデシコの花言葉は怖い?贈り方と注意点

西洋でも、ナデシコは不吉な花ではなく、結婚と結びつけられてきた花です。ロンドンのナショナル・ギャラリーは、1495年ごろに描かれた男性の肖像画の解説で、花嫁が婚礼の日にナデシコを衣装の中へしのばせる習わしがあったと紹介しています。

ナデシコの花言葉には、死や呪いのような怖い意味はありません。「純愛」「無邪気」を中心に、前向きな言葉がそろっている花です。安心して贈り物に使えますが、いくつか知っておくと役立つポイントがあります。

怖い意味はある?「大胆」の受け取られ方

花言葉の中で、受け取り方に少し注意したいのが「大胆」です。ほめ言葉として使われることが多いものの、目上の人に贈ると「図々しい」という意味に取られないか気になる人もいるかもしれません。

なお、19世紀のイギリスの花言葉の本には、斑入り(ふいり)のナデシコを「refusal(拒絶)」とする記述もあります。ただ、日本でナデシコの花言葉として紹介されることはほとんどありません。気になる場合は、カードに「純愛」「無邪気」など伝えたい花言葉をひとこと添えておくと、意味を取り違えられる心配がなくなります。

本当に「怖い」と言われる花言葉は、死や裏切り、呪いを表すものです。どんな花がそうした意味を持つのか気になる場合は、次の記事で由来とともにまとめています。

誕生日・お祝い・母の日に添えて

ナデシコは、主役の大輪というより、花束やアレンジメントにやさしさを添える花です。花言葉を生かしやすいシーンをまとめました。

  • 誕生日:夏生まれの人に、誕生花として「無邪気」の意味を込めて
  • 恋人・パートナーへ:赤いナデシコで「純粋で燃えるような愛」を
  • 入学・就職・発表会:白いナデシコで「才能」をたたえて
  • 母の日:カーネーションの花束に、同じ仲間のナデシコを添えて

小さな花をいくつも集めて飾るナデシコは、「可愛い」印象の花束を作りたいときにも重宝します。かわいらしい花言葉を持つほかの花と組み合わせたい場合は、次の記事も参考にしてください。

鉢植え・切り花で贈るときのマナー

ナデシコは、切り花でも鉢植えでも出回っています。鉢植えなら、長く花を楽しんでもらえるのが魅力です。セキチク系の園芸品種は春から初夏、カワラナデシコは夏から秋にかけてが花の時期なので、季節に合ったものを選びましょう。

病気やけがのお見舞いに花を贈る場合は、鉢植えを避けるのが一般的なマナーです。「根づく」が「寝つく」を連想させるためです。病院によっては生花の持ち込みができないこともあるので、事前に確認しておきましょう。

また、ナデシコの仲間であるカーネーションは、犬や猫にとって有害な植物として挙げられることがあります。ペットのいる家庭に贈る場合や室内に飾る場合は、口にしない場所に置くよう気をつけましょう。

ナデシコの花言葉に関するよくある質問

ナデシコの花言葉に怖い意味はありますか?

死や呪いのような怖い意味はありません。代表的な花言葉は「純愛」「無邪気」「大胆」「才能」で、恋人への贈り物やお祝いにも使えます。

「撫子」は何と読みますか?

「なでしこ」と読みます。撫でたくなるほどかわいい子ども、という意味の「撫でし子」が名前の由来とされています。

ナデシコとダイアンサスは同じ花ですか?

ダイアンサスはナデシコ属の学名です。園芸店ではセキチクやその交配種が「ダイアンサス」の名前で売られていることが多く、花言葉はナデシコと同じものが紹介されています。

ナデシコは何月の誕生花ですか?

誕生花の日付は資料によって異なります。当サイトの誕生花一覧では、7月14日・8月6日・8月13日の誕生花として紹介しています。

英語の花言葉は何ですか?

英語ではナデシコの仲間を「pink」と呼び、19世紀のイギリスの花言葉の本では「boldness(大胆)」とされています。一重咲きは「pure love(純粋な愛)」、白は「talent(才能)」です。

まとめ

ナデシコ(撫子)の花言葉について、要点を振り返ります。

  • 代表的な花言葉は「純愛」「無邪気」「大胆」「才能」
  • 色別では、赤が「純粋で燃えるような愛」、ピンクが「純粋な愛」、白が「才能」「器用」
  • 名前は「撫でし子」に由来し、学名ダイアンサスは「神の花」という意味
  • 「大和撫子」は中国から来た唐撫子と区別するための呼び名で、秋の七草のひとつ
  • 怖い意味はなく、恋人への贈り物からお祝いまで幅広く使える

ナデシコは、可憐な見た目に「純愛」と「大胆」の両方の意味を秘めた花です。万葉の時代から日本人に愛されてきた歴史を知ると、小さな一輪にも奥行きを感じられます。

大切な人への想いや、相手の持ち味をたたえる気持ちを、花言葉をひとこと添えてナデシコに託してみてください。

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