小学校の転校手続き|必要書類と流れ・伝える時期・準備のコツ

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小学校の転校手続きでそろえる書類は、基本的に4つです。今の学校でもらう「在学証明書」と「教科書給与証明書」、役所や教育委員会で受け取る「住民票(住所の手続き)」と「転入学通知書」を、新しい学校に出せば手続きは完了します。流れが変わるのは、引っ越し先が同じ市区町村の中か、市外・県外かという点だけです。今の学校には引っ越しの1か月前を目安に伝えておくと、書類の準備に余裕が生まれます。この記事では、市内・市外別の手順と伝える時期、転校前後に家庭でしておきたい準備を順番に整理します。

目次

小学校の転校手続きは「書類4つ」と「市内か市外か」で決まる

公立小学校の転校手続きは、学校・役所・新しい学校の3か所を回って、決まった書類を受け渡す作業です。細かな窓口の名前や順番は自治体によって違いますが、全体の骨組みはどの地域でもほぼ共通しています。最初に「何の書類が必要か」と「市内か市外か」の2点を押さえておくと、あとの段取りが見通しやすくなります。

転校で必要になる4つの書類

公立小学校どうしの転校で使う書類は、次の4つです。今の学校で発行してもらうものが2つ、役所で手続きして受け取るものが2つという組み合わせになっています。

書類どこでもらうか役割
在学証明書今の小学校その学校に在籍していることを証明する
教科書給与証明書今の小学校どの教科書を受け取っているかを新しい学校に伝える
住民票(転入届・転居届)引っ越し先の役所新しい住所に住んでいることを示す
転入学通知書引っ越し先の役所・教育委員会通う小学校が指定された通知

教科書給与証明書は、正式には「教科用図書給与証明書」と呼ばれます。教科書は地域ごとに採択されているため、引っ越し先で使う教科書が変わることがあります。この証明書があると、新しい学校で必要な教科書を受け取る手続きがスムーズに進みます。なお、成績や出欠などの記録(指導要録)や健康診断の記録は、保護者が運ぶ書類ではなく学校どうしでやり取りされるのが一般的です。

同じ市区町村内と市外・県外の違い

2つのケースのいちばんの違いは、役所での住所の手続きが1回で済むか、旧住所と新住所の2か所で必要になるかです。

項目同じ市区町村内市外・県外
役所の手続き転居届のみ(1か所)転出届+転入届(2か所)
転入学通知書の発行元今住んでいる市区町村引っ越し先の市区町村
教科書同じものを使うことが多い変わることがある
住所変更の期限引っ越し後14日以内転入届は引っ越し後14日以内

必要書類はどちらのケースでも同じ4つです。変わるのは「役所に何回行くか」と「どこの教育委員会が通う学校を決めるか」だけと考えると整理しやすくなります。

【市内・市外別】小学校の転校手続きの流れ

ここからは、実際に動く順番に沿って手続きを並べます。どちらのケースも「今の学校→役所→新しい学校」の順に進むのが基本です。役所での手続きの際に在学証明書を見せるよう求められることが多いので、先に学校で書類を受け取っておくと二度手間になりません。

小学校の転校手続きの流れ(学校→役所→新しい学校)を示す図解イラスト

同じ市区町村内で引っ越す場合の手順

STEP
今の学校に転校を伝え、書類を受け取る

担任の先生に、引っ越しの日と新しい住所、最終登校日を伝えます。最終登校日に合わせて、在学証明書と教科書給与証明書を用意してもらいましょう。

STEP
役所に転居届を出す

引っ越し後14日以内に、市区町村の窓口で転居届を出します。このとき在学証明書を見せ、子どもが小学校に通っていることを伝えます。

STEP
転入学通知書を受け取る

新しい住所の学区にある小学校が指定され、転入学通知書が発行されます。同じ窓口で受け取れる地域と、教育委員会の窓口に移動する地域があります。

STEP
新しい学校に書類を出す

在学証明書・教科書給与証明書・転入学通知書の3点を持って、新しい学校へ行きます。事前に電話で訪問日を決めておくと、学用品や登校初日の説明をまとめて受けられます。

市外・県外へ引っ越す場合の手順

STEP
今の学校に転校を伝え、書類を受け取る

市内の場合と同じく、担任の先生に引っ越し日と転居先を伝え、在学証明書と教科書給与証明書を発行してもらいます。

STEP
今住んでいる役所に転出届を出す

転出届は、引っ越しの14日ほど前から出せる自治体が多くあります。窓口で出すと転出証明書が交付されます。マイナンバーカードを使ってオンラインで転出届を出す方法もあります。

STEP
引っ越し先の役所に転入届を出す

引っ越し後14日以内に転入届を出します。子どもが転校することを伝えると、教育委員会の窓口を案内されます。在学証明書をここで見せるよう求められることがあります。

STEP
転入学通知書を受け取る

引っ越し先の教育委員会が通う小学校を指定し、転入学通知書を発行します。

STEP
新しい学校に書類を出す

在学証明書・教科書給与証明書・転入学通知書を新しい学校に提出します。教科書が変わる場合は、このときに受け取り方の説明があります。

窓口の名前や書類を受け取る順番は、自治体によって違います。引っ越し先の市区町村のホームページで「転入学」「転校」の案内を確認するか、教育委員会に電話で問い合わせておくと確実です。

私立・国立の小学校が関わる場合

ここまでの流れは、公立小学校どうしの転校を前提にしています。私立や国立の小学校が関わる場合は、進め方が変わります。

私立・国立の小学校から公立に移るときは、今の学校で在学証明書などをもらい、住所地の教育委員会で公立小学校の指定を受けます。引っ越しを伴わない場合も、教育委員会への相談が入り口になります。

反対に、公立から私立・国立の小学校に移りたい場合は、住所の手続きだけでは入れません。欠員があるときに編入試験を実施する学校が多く、募集の有無や時期は学校ごとに異なります。まずは希望する学校に、編入の受け入れがあるかを直接問い合わせてみてください。

学校に伝える時期と転校のタイミング

転校が決まったら、今の学校にはできるだけ早めに伝えるのが基本です。書類の発行や、クラスでのお別れの準備、給食費などの精算に時間がかかるためです。ここでは伝える時期の目安と、学期の区切りかどうかによる進め方の違いを見ていきます。

今の学校には1か月前を目安に伝える

引っ越しの日が決まったら、遅くとも1か月前を目安に担任の先生へ伝えましょう。まずは連絡帳や電話で「転校することになった」と伝え、書類の受け取りや最終登校日の相談は、その後に面談などで決めていく形が多いです。

子ども本人やクラスへの伝え方は、先生と相談して決めると安心です。家庭の事情で、引っ越しの直前まで周りに知らせたくない場合もあります。その場合は、クラスに伝えるタイミングを先生と打ち合わせておきましょう。引っ越し日がまだ確定していない段階でも、「時期は未定だが転校の可能性がある」と早めに伝えておくと、学校側も準備しやすくなります。

学期の区切りに転校する場合と、学期の途中に転校する場合

仕事の都合で引っ越し時期を選べない場合もありますが、選べるなら学期の区切りに合わせると、子どもにとっての負担を小さくしやすくなります。夏休み・冬休み・春休みに引っ越せば、新しい学期の始まりから登校でき、授業の進み方の違いにも慣れやすくなります。2学期の始まりに合わせる場合は、9月の行事の流れも把握しておくと、登校初日の見通しが立ちます。

学期の途中で転校する場合は、手続きの流れ自体は変わりません。ただ、授業の進度や使っている教材が前の学校と違うことがあり、習っていない単元が出てくる場合もあります。新しい学校に書類を出すときに、これまでの学習の進み具合を伝え、気になる点を相談しておくと安心です。

引っ越しても今の学校に通いたいとき

「学期末まで今の学校に通わせたい」「卒業まであと数か月なので転校させたくない」という場合は、住所が変わっても今の学校に通い続けられる制度があります。同じ市区町村の中で学区外の学校に通う「指定学校の変更」と、別の市区町村の学校に通う「区域外就学」です。

どちらも、保護者の申し立てを受けて教育委員会が認める仕組みで、認められる条件は自治体ごとに決められています。学年の途中での転居や、6年生の卒業までといった理由は、認められるケースとして挙げている自治体が多く見られます。ただし、通学の安全を保護者が確保することが条件になることもあります。希望する場合は、引っ越し前に今住んでいる地域の教育委員会へ相談してください。

転校前後の準備リスト|学用品・お金・生活まわり

書類の手続きが終わっても、転校にはもう一段の準備があります。学校で使う物の買い直しや、市区町村ごとに申請し直す制度など、見落としやすいものを3つに分けてまとめました。

転校前に準備する学用品(体操服・上履き・教科書・名札)を並べたイラスト

教科書・学用品・体操服など学校で使う物の確認

学校で使う物は、学校ごとに指定が違うことがあります。新しい学校に書類を出しに行くとき、何を新しくそろえる必要があるのかを確認しておきましょう。すぐに買いそろえられない物は、しばらく今の物を使ってよいかを相談できる場合もあります。

新しい学校で確認しておきたい物
  • 教科書:採択が違えば新しい教科書を受け取る
  • 体操服・紅白帽・上履き:色や形の指定があるか
  • 名札・通学帽・防犯ブザー:学校で配るか家庭で用意するか
  • ドリルや習字道具・絵の具などの教材:学年で共同購入しているか
  • 通学路と集合場所:登校班や集団登校があるか

前の学校で使っていたドリルや教材は、途中まで進んでいても新しい学校では使わないことがあります。捨てる前に、家庭学習の復習用として取っておくかどうかを考えておくとよいでしょう。

給食費・学童・就学援助など家庭側の手続き

学校以外にも、子どもに関わる手続きは住所が変わるたびに見直しが必要です。とくに市外・県外への引っ越しでは、市区町村の制度を引っ越し先で申請し直すものがいくつもあります。

  • 給食費・教材費:前の学校での精算方法(返金・追加徴収)を確認する
  • 学童(放課後児童クラブ):引っ越し先で新しく申し込む。空きがない地域もあるので早めに問い合わせる
  • 就学援助:市区町村ごとの制度なので、引っ越し先で改めて申請する
  • 児童手当:市外に引っ越す場合は、引っ越し先の市区町村で改めて申請する
  • 子どもの医療費助成:助成の内容が変わることがあるので、引っ越し先で受給者証を申請する

児童手当は、市外に引っ越した日(転出予定日)の翌日から15日以内に引っ越し先で申請すると、受け取れない月が出にくくなります。申請が遅れると、遅れた月の分を受け取れないことがあるので、転入届と同じ日に窓口で済ませておくと安心です。

先生や友達へのあいさつと、新しい学校への連絡

最終登校日には、担任の先生にお礼を伝えましょう。お世話になったお礼の気持ちは、短い手紙を子どもと一緒に書いて渡す形でも十分に伝わります。仲のよい友達と連絡を取り合いたい場合は、手紙の住所交換など、学校のルールや家庭の方針に合った方法を選んでください。

新しい学校には、書類を出しに行く日を事前に電話で決めておきます。その際、アレルギーなど給食で配慮が必要なことや、前の学校で受けていた支援があれば伝えておくと、登校初日から対応してもらいやすくなります。子どもが校舎を見られる日を作ってもらえるかも、あわせて相談してみましょう。

小学校の転校手続きでよくある質問

在学証明書や教科書給与証明書をなくしたらどうすればいいですか?

発行してもらった前の学校に連絡して、再発行を相談してください。引っ越し後で学校に行けない場合は、郵送で対応してもらえることもあります。新しい学校にも事情を伝えておくと、書類が届くまでの扱いを相談できます。

住民票を移さないと転校できませんか?

公立小学校は住所をもとに通う学校が指定されるため、原則として住所の手続きが転校の前提になります。住民票を移せない事情がある場合は、賃貸契約書など実際に住んでいることがわかる書類で相談できる自治体もあります。引っ越し先の教育委員会に問い合わせてください。

引っ越す前に新しい小学校を見学できますか?

学校によっては、事前に連絡すれば見学や面談に応じてもらえます。引っ越し先の住所が決まっていれば、どの学校の学区になるかを教育委員会で確認し、その学校に相談してみましょう。

春休み中に引っ越す場合、手続きはいつすればいいですか?

今の学校への連絡と書類の受け取りは、修了式までに済ませておくのが確実です。春休みは学校の窓口が開いている日が限られることがあるため、新しい学校への提出日も早めに電話で決めておくと、新学期の始業式から登校しやすくなります。

転校の手続きに費用はかかりますか?

公立小学校どうしの転校で、在学証明書や転入学通知書に手数料がかかることは一般的ではありません。ただし、体操服や指定の学用品を買い直す費用は家庭で負担することになるため、新しい学校で指定品を確認してから準備しましょう。

まとめ

小学校の転校手続きは、今の学校で在学証明書と教科書給与証明書を受け取り、役所で住所の手続きをして転入学通知書をもらい、新しい学校に提出するという流れです。同じ市区町村の中なら役所は1か所、市外・県外なら転出届と転入届の2か所になります。

今の学校には1か月前を目安に伝え、引っ越し後も今の学校に通いたい場合は、引っ越し前に教育委員会へ相談しておきましょう。書類がそろったあとも、学用品の確認や学童・就学援助・児童手当の申請し直しが残ります。

窓口や細かな順番は自治体によって違います。引っ越し先の市区町村のホームページで転入学の案内を確認し、わからない点は教育委員会に問い合わせながら、一つずつ進めていきましょう。

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