11月の学校は、2学期の後半に入って一気に密度が高くなります。小学校では学習発表会や持久走大会、中学校・高校では2学期の期末テストと進路の面談が重なり、行事と学習の両方が同時に動く月です。文化の日と勤労感謝の日という2つの祝日があるため、授業日が少ないなかで予定を組む必要もあります。この記事では、11月に小学校・中学校・高校で行われる主な学校行事を校種別に整理し、家庭でどんな準備をしておくとよいかまでまとめました。

11月の学校行事の特徴|2学期後半の「発表」と「まとめ」
10月が運動会や修学旅行といった「体を動かす行事」の最盛期だったのに対し、11月は成果を見せる行事と、学習を締めくくる評価が中心になります。夏から準備してきたものを形にする月、と考えるとイメージしやすいでしょう。
11月のキーワードは「学習発表会」と「期末テスト」
小学校の11月を代表するのが学習発表会です。学芸会・音楽会・展覧会など呼び方は学校によって異なりますが、いずれも10月ごろから練習や制作を積み重ね、11月に本番を迎える形が一般的です。低学年は劇や合唱、高学年は合奏や総合的な学習の発表と、学年ごとに見せ方が変わります。
一方、中学校・高校では11月下旬に2学期の期末テスト(期末考査)が組まれる学校が多くなります。中学3年生にとっては進路先を決める材料になる重要なテストで、この結果と2学期の成績が、12月の三者面談で受験校を確定させる根拠になります。行事の華やかさと、進路の緊張感が同時に存在するのが11月の特徴です。
11月は「発表の本番」と「2学期の評価」が重なる月。行事の練習が続いても、テスト2週間前からは学習に軸足を移す切り替えが必要になります。
文化の日・勤労感謝の日|祝日が2回ある月
11月には国民の祝日が2つあります。行事が詰まっているのに授業日が少なくなるため、学校の時間割にも影響が出ます。
| 祝日 | 日付 | 趣旨 | 学校とのつながり |
|---|---|---|---|
| 文化の日 | 11月3日 | 自由と平和を愛し、文化をすすめる | 文化祭・音楽会・作品展の時期と重なる |
| 勤労感謝の日 | 11月23日 | 勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう | 職場体験や社会科見学の事後学習と結びつけやすい |
また、文部科学省は11月1日から7日までを「教育・文化週間」としており、この期間に学校公開日や授業参観を設定する自治体もあります。読書推進運動協議会が主催する読書週間(10月27日〜11月9日)とも重なるため、11月上旬は学校が地域に開かれる週になりやすい時期です。

小学校で11月に行われる主な学校行事
小学校の11月は、大きな発表行事と体力づくりの行事、そして来年度に向けた事務的な行事が並びます。学校によって実施の有無や時期は変わりますが、代表的なものを挙げていきます。
学習発表会・音楽会・展覧会
11月の小学校でもっとも大きな行事です。多くの学校では、この3種類を毎年入れ替えるローテーションを組んでいます。たとえば1年目は学習発表会、2年目は音楽会、3年目は展覧会というように回すことで、在学中に子どもがひととおり経験できるようにしている学校が少なくありません。
| 行事 | 内容 | 家庭での準備 |
|---|---|---|
| 学習発表会・学芸会 | 劇・音読・調べ学習の発表 | 衣装や小道具の用意、せりふの練習に付き合う |
| 音楽会・合唱祭 | 合唱・合奏・リコーダー演奏 | 楽器の持ち帰り練習、白シャツなど服装の確認 |
| 展覧会・作品展 | 図工・書写の作品を体育館などに展示 | 持ち帰り作品の保管場所を空けておく |
保護者の観覧は、体育館の座席数の都合で学年ごとの入れ替え制や人数制限が設けられることがあります。案内プリントが配られたら、参観できる時間帯と入場方法を早めに確認しておきましょう。衣装を家庭で用意する場合も、直前に「黒いズボンが必要」と分かって慌てるケースが多いため、配布物は届いた日に目を通しておくと安心です。
持久走大会・マラソン大会
気温が下がって走りやすくなる11月から12月にかけて、持久走大会やマラソン大会を実施する学校が多くあります。本番の1か月ほど前から、業間休みや体育の時間に「持久走タイム」として練習を積み重ねる形が一般的です。
距離は学年によって変わり、低学年で数百メートル、高学年で1〜2キロ程度に設定されることが多いようです。競技場ではなく校庭や近隣の公園コースを使う学校もあり、その場合は保護者がコース沿いで応援できることもあります。
- 朝晩の冷え込みが強い日は、体操服の下に着る肌着や上着の指示を確認する
- 運動靴のサイズが合っているか、かかとがすり減っていないかを見ておく
- 体調がすぐれない日は無理をさせず、朝のうちに連絡帳や欠席連絡で学校に伝える
- 順位よりも「昨年の自分より走れたか」に目を向けた声かけをする
就学時健康診断(来年度の新1年生向け)
来年度に入学する子どもを対象にした健康診断で、多くの自治体が10月から11月にかけて実施します。学校保健安全法施行令では、就学時の健康診断は翌学年の初めから4か月前まで(就学に関する手続の実施に支障がない場合は3か月前まで)に行うと定められており、実務上は秋の実施に落ち着いています。
内容は内科・歯科・眼科・耳鼻科の検診と、視力・聴力の検査、簡単な面談などが中心です。在校生にとっては、この日が午前授業や特別日課になることが多く、5年生・6年生が受付や誘導の手伝いをする学校もあります。「なぜか下校が早い日」の正体がこれ、というケースは珍しくありません。
社会科見学・工場見学
気候が安定していて校外に出やすい11月は、社会科見学の実施時期でもあります。3年生はスーパーマーケットや消防署、4年生は浄水場やごみ処理施設、5年生は自動車工場や新聞社と、学年の学習内容に合わせた行き先が選ばれます。
見学は事前学習・当日・事後学習の3段階で進むことが多く、帰宅後に見学カードやレポートをまとめる宿題が出ます。当日の話を家庭で聞いておくと、子どもが自分で書きやすくなります。持ち物は弁当・水筒・しおり・筆記用具が基本で、雨天延期の可能性がある点も押さえておきたいところです。
読書週間・図書館まつり
読書週間(10月27日〜11月9日)に合わせて、校内で読書に関する取り組みを行う学校もあります。朝読書の時間を延長する、図書委員会がおすすめ本を紹介する、多読賞やしおりコンクールを企画する、図書ボランティアによる読み聞かせを行うなど、内容は学校ごとにさまざまです。
11月8日の「いい歯の日」に合わせた歯みがき指導や保健集会など、月内には小さな取り組みも複数入ります。大きな行事の陰に隠れがちですが、学年だよりや保健だよりに書かれているので、目を通しておくと子どもとの会話の糸口になります。
中学校で11月に行われる主な学校行事
中学校の11月は、行事と進路が同時進行します。特に3年生は、期末テストと進路面談が続けて訪れるため、家庭でも予定を共有しておきたい月です。
2学期期末テスト
11月下旬に実施する学校が多く、5教科に加えて実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)まで範囲に入るのが中間テストとの違いです。教科数が多いぶん、テスト2週間前からの計画がそのまま結果に響きます。
3年生にとっては、この期末テストの結果が2学期の評定に反映され、その評定が調査書(内申書)の材料になります。多くの都道府県で3年生の2学期までの成績が入試に使われるため、中学校生活のなかでも重みのあるテストです。1・2年生も、実技教科を含めた対策の型をここで身につけておくと、3年生になってから慌てずにすみます。
合唱コンクール・文化祭
合唱コンクールは10月に行う学校と11月に行う学校の両方があり、文化祭と同じ日にまとめて開催するケースもあります。クラス単位で課題曲と自由曲を練習し、朝や放課後の時間を使って仕上げていく形が一般的です。
指揮者・伴奏者・パートリーダーといった役割が決まると、家庭でも楽譜の練習時間が必要になります。伴奏を担当する場合は夏休み明けから準備しているケースもあり、負担が偏りやすい役割です。本番前に体調を崩さないよう、練習と休息のバランスを見てあげたいところです。
進路三者面談|受験校を絞り込む時期
3年生では、11月から12月にかけて進路を決めるための三者面談が行われます。11月の面談は、9月・10月の実力テストや模試の結果をもとに、志望校の候補を現実的な範囲に絞り込む場になることが多いようです。期末テストの結果が出そろう12月の面談で最終決定、という流れの学校が目立ちます。
| 時期 | 面談で扱う内容 | 家庭での準備 |
|---|---|---|
| 11月 | 志望校の候補整理・私立の併願パターン確認 | 受験できる範囲の学校を親子で洗い出しておく |
| 12月 | 受験校の最終決定・出願書類の説明 | 受験料・入学手続き金の準備状況を確認する |
面談は限られた時間で進むため、聞きたいことを事前にメモしておくと聞き漏らしが減ります。併願校の組み方、私立の入試日程の重なり、公立の推薦基準など、家庭だけでは判断しにくい点を優先して質問するとよいでしょう。
職場体験・キャリア学習
2年生を中心に、地域の事業所で数日間働く職場体験を11月に行う学校もあります。事業所への挨拶や電話連絡を生徒自身が行うところから学習が始まり、体験後は報告会や新聞づくりでまとめる流れが一般的です。
勤労感謝の日がある月と重なるため、「働くこと」をテーマにした授業と結びつけやすいのもこの時期です。修学旅行を秋に実施する学校では、職場体験と時期が近くなることもあり、2年生の11月は行事が立て込みやすくなります。

高校で11月に行われる主な学校行事
高校の11月は、学年によって過ごし方がはっきり分かれます。1・2年生は考査と行事、3年生は入試そのものが動き出す月です。
2学期期末考査
中学校と同じく11月下旬から12月初旬にかけて実施されます。高校は科目数が多く、選択科目の履修状況によって受ける科目が生徒ごとに変わるため、時間割の読み違いに注意が必要です。単位の認定に直結する考査でもあり、赤点が続くと補習や追試の対象になります。
3年生は、この時期の考査と並行して受験勉強や出願準備を進めることになります。学校によっては3年生の期末考査を早めに設定し、以降は自宅学習期間や特別時間割に切り替えるところもあります。
学校推薦型選抜・総合型選抜の選考本番
大学入試のスケジュールは、文部科学省が示す大学入学者選抜実施要項によって出願や合格発表の解禁時期が定められています。11月はその節目にあたる月です。
| 選抜方式 | 出願の開始 | 合格発表の開始 |
|---|---|---|
| 総合型選抜 | 9月1日以降 | 11月1日以降 |
| 学校推薦型選抜 | 11月1日以降 | 12月1日以降 |
つまり11月は、総合型選抜を受けた生徒に合否が届き始める一方で、学校推薦型選抜の出願と面接・小論文の選考が動き出す月です。同じ教室のなかで進路が決まった生徒とこれから受ける生徒が混在するため、教室の空気が落ち着かなくなりやすい時期でもあります。
推薦の出願には調査書のほか、志望理由書や活動報告書が必要になります。11月に入ってから書き始めると間に合わないため、10月のうちに下書きを進めておくのが現実的です。なお、日程や必要書類は年度・大学によって変わるため、必ず各大学の最新の募集要項で確認してください。
修学旅行(2年生で秋実施の学校)
高校の修学旅行は2年生で実施するのが一般的で、時期は学校によって大きく分かれます。10月から11月にかけて行う学校は、3年生になってからの受験準備を考えて早めに済ませておく方針であることが多いようです。
行き先は沖縄・北海道・関西方面のほか、近年は海外を選ぶ学校もあります。11月実施の場合、行き先によって気温差が大きくなるため、荷造りの前に現地の気候を調べておくと持ち物を絞りやすくなります。

11月の学校行事を支える家庭のサポート
行事と学習が重なる月だからこそ、家庭側の準備が効いてきます。11月に押さえておきたいポイントを3つに分けて整理します。
寒暖差と感染症シーズンへの備え
11月は日中と朝晩の気温差が大きく、体調を崩しやすい時期です。同時にインフルエンザなどの感染症が広がり始める季節でもあり、学級閉鎖の連絡が入る可能性も出てきます。行事の直前に閉鎖がかかると、発表会や大会が延期・中止になることもあります。
服装は、脱ぎ着で調節できる重ね着が基本です。体育や持久走の練習がある日は、汗をかいたあとに冷えないよう替えの肌着を持たせる家庭もあります。手洗いやうがい、十分な睡眠といった基本的な生活習慣を整えておくことが、この時期のいちばんの備えになります。

発表会・持久走大会の持ち物と服装
11月の行事は、家庭で用意するものが意外と多くなります。案内が配られてから準備すると間に合わないものもあるので、早めに手を打っておきたいところです。
- 発表会用の白シャツ・黒ズボン/黒スカート(学校指定がある場合は指示に従う)
- 劇の衣装や小道具の材料(学年で分担することが多い)
- 持久走大会で着る体操服・ゼッケン・防寒用の上着
- 社会科見学の弁当・水筒・レジャーシート
- 保護者が観覧する際の上履き(スリッパ)と靴袋
保護者の観覧では、上履き持参が必要な学校がほとんどです。ビデオ撮影や写真撮影のルール(三脚の可否、SNS投稿の禁止など)も案内に書かれているので、当日会場で困らないよう事前に確認しておきましょう。
期末テスト・進路面談に向けた学習フォロー
行事の練習が続くと、家庭学習の時間が削られがちです。期末テストの2週間前を目安に、練習中心の生活から学習中心の生活へ切り替えるタイミングを決めておくと、両立しやすくなります。
実技教科は範囲がプリントや教科書の一部に限られることが多く、短時間でも点を伸ばしやすい領域です。5教科の勉強に埋もれて後回しになりやすいので、テスト範囲表が配られた日に「実技はいつやるか」だけ先に決めておくと取りこぼしが減ります。
朝の時間の使い方も、この時期は結果に響きます。冷え込みで布団から出にくくなり、朝食を抜いたまま登校してしまうと、午前中の授業や持久走の練習に集中しづらくなります。起床時間と朝食を崩さないことが、行事と学習の両方を支える土台になります。

11月の学校行事に関するよくある質問
- 学習発表会と学芸会は何が違うのですか?
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明確な線引きはなく、学校ごとの呼び方の違いと考えて差し支えありません。劇を中心に据える場合に「学芸会」、調べ学習の発表や合奏なども含めて幅広く見せる場合に「学習発表会」と呼ぶ傾向がありますが、地域や学校の慣習によります。案内プリントに書かれた名称と内容を確認するのが確実です。
- 就学時健康診断は必ず行かないといけませんか?
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就学時の健康診断は市町村の教育委員会が実施するもので、来年度の入学に向けた手続きの一環です。都合が悪い場合は欠席の連絡をすれば、後日の予備日や個別の受診方法を案内してもらえるのが一般的です。無断で行かないままにせず、通知に書かれた連絡先に相談してください。
- 2学期の期末テストはいつごろありますか?
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中学校・高校ともに11月下旬から12月初旬に実施する学校が多くなっています。ただし2学期制の学校では10月に後期中間テストがあり、11月にはテストがないこともあります。学校から配られる年間行事予定表で自分の学校の日程を確認してください。
- 持久走大会を体調不良で休むと成績に影響しますか?
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体調不良による欠席がそのまま評価を下げることは通常ありません。多くの学校では後日に記録を取り直す機会を設けたり、当日の参加が難しい場合は見学として扱ったりします。無理に参加させるより、学校に状況を伝えて対応を相談するほうが確実です。
- 11月の授業参観や個人面談は何を聞けばいいですか?
-
2学期後半は、学習面の到達度と友人関係の様子が話題の中心になります。「授業中の様子」「つまずいている単元」「休み時間の過ごし方」の3点を軸に質問すると具体的な話が聞けます。中学3年生の進路面談では、併願の組み方や出願に必要な書類など、家庭では判断しにくい点を優先するとよいでしょう。
- 文化祭は10月と11月のどちらに多いのですか?
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学校によって分かれます。中学校では合唱コンクールと合わせて10月から11月にかけて実施することが多く、高校では9月から10月に行う学校が目立ちます。文化の日にあわせて11月上旬に開催する学校もあり、地域差の大きい行事です。
まとめ|11月は「発表」と「進路」が重なる仕上げの月
11月の学校行事を、校種ごとにもう一度整理しておきます。
| 校種 | 11月の主な行事 | 家庭で意識したいこと |
|---|---|---|
| 小学校 | 学習発表会・音楽会・展覧会、持久走大会、就学時健康診断、社会科見学 | 衣装や持ち物の早めの準備、観覧ルールの確認 |
| 中学校 | 2学期期末テスト、合唱コンクール、進路三者面談、職場体験 | テスト2週間前からの切り替え、面談で聞くことの整理 |
| 高校 | 2学期期末考査、学校推薦型・総合型選抜、修学旅行(2年生) | 出願書類の準備、3年生の生活リズムの維持 |
10月が体を動かす行事の最盛期だったのに対し、11月は積み上げてきたものを形にし、2学期の学習を締めくくる月です。祝日が2回あって授業日が少ないぶん、日程が詰まって見えるかもしれません。年間行事予定表と月ごとの学年だよりを並べて、大きな行事の日とテスト期間を先にカレンダーへ書き込んでおくと、準備の抜けが減ります。
11月は「発表会の準備」と「期末テスト」が同じ時期に来ます。切り替えの日をあらかじめ決めておくことが、どちらも中途半端にしないいちばんの近道です。
ほかの月の学校行事も、同じ形でまとめています。前後の月と合わせて見ておくと、1年の流れがつかみやすくなります。



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