修学旅行はいつ行く?小学校・中学校・高校の学年と時期・費用の違い

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修学旅行と聞いて思い浮かぶ学年は、小学校なら6年生、中学校なら2〜3年生、高校なら2年生あたりでしょうか。ところが「いつ行くのか」「何泊するのか」「いくらかかるのか」は、学校段階によってかなり違います。同じ「修学旅行」という言葉なのに、小学校と高校では旅の性格そのものが別ものです。

この記事では、修学旅行の目的や成り立ちといった基本から、小学校・中学校・高校それぞれの実施学年・時期・日数・行き先・費用の目安までを、一枚の表で見比べられるように整理しました。

実施学年の中心は、小学校が6年生、中学校が2〜3年生、高校が2年生です。日数は小学校で1泊2日、中学・高校は2泊3日〜3泊4日が目安になります。

バスと荷物を持った生徒たちを手書き風スケッチで描いた修学旅行のイメージ
目次

修学旅行とは?目的と学校行事としての位置づけ

修学旅行は、学校が教育課程の一環として行う宿泊をともなう行事です。旅行会社が企画する観光旅行とは立場が違い、授業の延長線上に置かれています。行き先が歴史的な都市や平和学習の地に偏りやすいのも、見学そのものが学習として位置づけられているからです。

学習指導要領では「集団宿泊的行事」に位置づけられる

修学旅行は、教科の授業ではなく「特別活動」のなかの学校行事にあたります。学習指導要領での呼び方は学校段階で少し異なり、小学校では「遠足・集団宿泊的行事」、中学校と高校では「旅行・集団宿泊的行事」という区分に含まれます。名前は違っても、ねらいとして挙げられている内容は共通しています。

示されているのは、普段と異なる生活環境のなかで見聞を広めること、自然や文化に親しむこと、そして集団生活のあり方や公衆道徳について体験的に学ぶことです。つまり「どこへ行ったか」だけでなく、時間を守る・部屋を整える・見知らぬ土地で公共のマナーを守るといった行動そのものが学習の対象になっています。

自由時間にも班行動が指定されたり、帰ってからレポートや新聞づくりの課題が出たりするのは、修学旅行が行事であると同時に学習の場として設計されているためです。

修学旅行のはじまりは明治時代にさかのぼる

修学旅行の起源としてよく挙げられるのは、1886年(明治19年)に東京師範学校が行った「長途遠足」です。11泊12日(記録によっては10泊11日とも)かけて千葉方面を徒歩で移動しながら、測量や標本採集、行軍の訓練を行ったと記録されています。この行事の報道で「修学旅行」という語が使われたことが、名称の出発点とされています。

ただし、起源をどこに置くかは資料によって記述に幅があり、時期や実施主体の特定には諸説があります。共通しているのは、当初の修学旅行が観光ではなく、行軍や実地調査に近い性格を持っていた点です。鉄道網が広がるにつれて移動が徒歩から汽車へ変わり、見学と体験が中心の現在の形に近づいていきました。

実施の中心は小6・中2〜3年・高2

どの学校段階でも、修学旅行は最終学年か、その一つ手前の学年に置かれるのが一般的です。小学校は6年生、中学校は2年生か3年生、高校は2年生が中心になります。学年が上がりきる直前を選ぶ理由ははっきりしていて、受験や就職活動が本格化する前に日程を確保する必要があるからです。

あわせて、学習内容との接続も学年選びに関わっています。小学校で6年生が多いのは、6年生の社会科で日本の歴史を学ぶためです。日光・京都・奈良といった行き先は、教科書で扱った時代をそのまま現地で確認できます。中学・高校では平和学習や地域産業の見学と結びつけられることが増え、行き先の選び方も学年に応じて変わっていきます。

【一覧比較】小学校・中学校・高校で修学旅行はどう違う?

まず全体像を押さえます。学年・時期・日数・行き先・費用を学校段階ごとに並べると、修学旅行が「学年が上がるほど遠く、長く、費用も大きくなる」行事だということが見えてきます。数字はいずれも全国的な傾向で、実際の内容は学校や地域によって変わります。

項目小学校中学校高校
中心の学年6年生2年生・3年生2年生
主な時期春(5〜6月)/秋(9〜11月)春(4〜6月)/秋(9〜11月)秋〜冬(10〜12月)が中心
日数1泊2日が主流2泊3日が中心3泊4日が中心
代表的な行き先日光・鎌倉・京都・奈良など近隣の歴史地京都・奈良・東京・沖縄・広島沖縄・北海道・京都・海外
費用の目安2万円前後6万〜7万円台8万〜12万円程度
移動手段貸切バス・鉄道新幹線・貸切バス・航空機航空機・新幹線

表を横に読むと、日数と費用が段階を追って上がっているのが分かります。小学校の1泊2日から高校の3泊4日へと日程が伸び、それにともなって行き先も近隣から航空機を使う距離へ広がります。費用が数万円単位で変わるのは、この移動手段の違いがそのまま反映されるためです。

時期は「春」と「秋」の二極に分かれる

どの学校段階でも、修学旅行は春と秋に集中します。梅雨と真夏、真冬を避けると、自然にこの二つの時期に落ち着くためです。同じ学校でも学年によって春だったり秋だったりするのは、宿泊先やバスの手配、他行事との兼ね合いで決まる部分が大きく、明確な決まりがあるわけではありません。

高校だけがやや後ろにずれて秋から冬に多いのは、2年生の3学期以降が進路指導の本番になるからです。3年生になってからでは日程が取りづらく、2年生のうちに済ませておく学校が多くなります。

小学校の修学旅行は6年生・1泊2日が基本形

小学校の修学旅行は、6年生で1泊2日というのがもっとも多い形です。行き先は学校のある地域から日帰りに近い距離で選ばれ、関東なら日光や鎌倉、中部・近畿なら京都・奈良や伊勢志摩、中国・四国・九州では広島や長崎など平和学習を軸にした行き先が定番になります。

5年生で実施する学校や、日帰り・2泊3日で行う学校もあり、地域差は小さくありません。持ち物やお小遣いの上限、費用の内訳、出発前の家庭での準備といった実務面は、小学校向けにまとめた記事で詳しく紹介しています。

小学校・中学校・高校の3段階を横に並べ、距離が遠くなる様子を手書き風の地図で表した図解

中学校の修学旅行|2年生と3年生のどちらで行く?

中学校の修学旅行は、2年生で行く学校と3年生で行く学校に分かれます。全国的には3年生の実施が長く多数派でしたが、受験を控えた学年の負担を避けて2年生へ移す学校が増えており、いまはどちらも珍しくありません。入学時に配られる年間行事予定表や学校説明会の資料で確認するのが確実です。

時期は春と秋。学校ごとの事情で決まる

時期は4〜6月と9〜11月に集中します。3年生で実施する学校は、受験勉強が本格化する前の春に置くことが多くなります。2年生で実施する学校は、秋の行事シーズンに合わせて9〜11月に組むケースが目立ちます。

どちらの時期になっても、直前には事前学習の時間が数コマ組まれるのが普通です。行き先の歴史や産業を調べ、班ごとに見学先を決める作業まで含めて修学旅行という扱いになります。5月や10月の学校行事全体のなかでどう位置づけられるかは、月別の記事でも触れています。

行き先の定番は京都・奈良と東京、そして沖縄

中学校の行き先は、学校のある地域によって大きく変わります。関東・東北の学校からは京都・奈良が定番で、関西・中部の学校からは東京・横浜方面が選ばれます。歴史学習との結びつきが強く、寺社や史跡をめぐる行程が中心になります。

これに加えて、平和学習を目的とした広島・長崎、自然体験と平和学習を組み合わせられる沖縄も選ばれています。沖縄は航空機を使うぶん費用が上がるため、実施している学校では積立の期間を長めに取っていることが多い行き先です。

中学ならではの活動|班別自主研修とスローガン作り

小学校との一番の違いは、生徒が自分たちで動く時間が大きく増えることです。班別自主研修では、班ごとに見学先とルートを決め、公共交通機関を使って半日から一日かけて回ります。地図を読む、時刻表を調べる、集合時刻に間に合わせるといった行動そのものが学習として組み込まれています。

もう一つ中学から本格化するのが、クラスや学年でスローガンを決める活動です。実行委員が中心になって候補を集め、話し合いや投票で一つに絞ります。旅のテーマを言葉にする作業なので、事前学習の締めくくりとして扱う学校もあります。

高校の修学旅行|2年生が中心。沖縄・北海道と海外

高校の修学旅行は、2年生で実施する学校がほとんどです。時期は10〜12月が中心で、3泊4日程度の日程が多くなります。3年生になると進路活動が本格化するため、2年生のうちに終えておくという考え方が広く共有されています。

行き先は沖縄が定番。北海道・京都も多い

国内の行き先では沖縄が長く人気を保っています。平和学習・自然体験・マリンアクティビティを一つの行程に組み込めるうえ、本州の高校生にとっては非日常性が高いことが理由として挙げられます。次いで北海道、京都・奈良が定番です。

近年は、定番の観光地を回るだけでなく、地域での体験活動を組み込む学校も増えています。農家や漁家に分かれて宿泊する民泊型の行程、大学や企業の訪問を含む探究型の行程などがその例です。総合的な探究の時間と関連づけて設計されることもあり、行き先の選び方は少しずつ多様になっています。

海外への修学旅行は回復傾向にある

高校では海外を行き先にする学校もあります。渡航先として選ばれることが多いのは、台湾・シンガポール・マレーシア・韓国・オーストラリアなど、飛行時間が比較的短く治安面の条件が整った地域です。語学研修や現地校との交流を組み込む学校もあります。

海外修学旅行は2020年以降いったんほぼ実施できない時期が続き、その後は再開する学校が増えています。ただし為替と航空運賃の影響を受けやすく、行き先を国内に切り替えた学校も少なくありません。海外を検討している場合は、費用の見通しが学校から示される時期を確認しておくと安心です。

パスポートの取得には申請から受け取りまで1〜2週間程度かかり、有効期限の残り日数が渡航先の条件を満たしている必要があります。海外が行き先になった場合は、学校からの案内が出た時点で手元のパスポートを確認しておきましょう。

修学旅行の費用|学校段階別の目安と積立のしくみ

費用は保護者にとってもっとも気になる部分です。目安としては小学校が2万円前後、公立中学校が6万〜7万円台、高校が国内で8万〜12万円程度とされています。同じ学校段階でも、行き先が航空機を使う距離かどうかで数万円の差が出ます。

費用の内訳|大きいのは交通費と宿泊費

修学旅行費として集められるお金は、交通費・宿泊費・食事代・見学料・保険料・添乗員費などに分かれます。総額の多くを占めるのは交通費と宿泊費で、行き先が遠いほどこの二つが膨らみます。近年は体験活動を組み込む行程が増えたぶん、体験料が占める割合も上がってきました。

このほかに、旅行代金とは別にお小遣いが必要になります。金額の上限は学校が決めていることが多く、小学校で3,000〜5,000円程度、中学・高校ではもう少し幅を持たせた設定になるのが一般的です。上限額は事前に配られる案内で示されます。

数年かけて積み立てるのが一般的

まとまった金額を一度に集めるのではなく、月々の学級費や積立金として少しずつ集める方式が主流です。中学校では入学直後から、高校では1年生の途中から積み立てを始める学校が多く、毎月5,000〜7,000円程度を集めるケースがよく見られます。

積立が始まるタイミングは学校によって違うため、行き先が正式に決まる前から引き落としが始まることもあります。金額と回数は年度当初の学年通信や集金計画で示されるので、最初の案内を残しておくと後から確認しやすくなります。

費用が上がっている背景と、支払いが難しいとき

修学旅行の費用は近年上昇が続いています。燃料費や航空運賃、宿泊料金、貸切バスの人件費といった要素がいずれも上がっているためです。行程を短くしたり、行き先を近距離に変えたりして総額を抑える学校も出てきています。

支払いが難しい事情がある場合、小中学校では市区町村の就学援助制度で修学旅行費が援助の対象になっていることがあります。高校でも自治体や学校ごとに支援の仕組みが用意されている場合があります。条件や申請時期は自治体によって異なるため、学校か教育委員会の窓口に早めに相談するのが確実です。

費用について学校に確認しておきたいこと
  • 積立の開始時期と、1回あたりの金額・回数
  • 旅行代金に含まれるものと、別途必要になるもの
  • お小遣いの上限額と、持たせ方(現金のみかどうか)
  • 欠席した場合のキャンセル料と返金の扱い
  • 就学援助など、利用できる支援制度があるか
積立の封筒とカレンダーを手書き風スケッチで描いた費用のイメージ

よくある質問

修学旅行は必ず参加しないといけませんか?

修学旅行は教育課程に位置づけられた学校行事ですが、体調や家庭の事情で参加しない選択もできます。欠席する場合は学校で自習などの対応が用意されるのが一般的です。判断に迷うときは、キャンセル料が発生する時期の前に担任へ相談しておくと選択肢が広がります。

修学旅行と林間学校・臨海学校は何が違いますか?

どちらも宿泊をともなう学校行事ですが、修学旅行は見学や調べ学習を中心に据えた旅行、林間学校や臨海学校は自然のなかでの集団生活と体験活動に重きを置いた行事という違いがあります。学校によっては5年生で林間学校、6年生で修学旅行というように、両方を学年ごとに実施しています。

中学の修学旅行が2年生の学校と3年生の学校があるのはなぜですか?

実施学年に全国共通の決まりはなく、各学校が年間の行事計画のなかで決めているためです。受験を控えた3年生の負担を減らす目的で2年生に前倒しする学校が増えている一方、3年間の集大成として3年生で実施する学校も残っています。

修学旅行にスマホは持って行けますか?

学校によって扱いが分かれます。持ち込み自体を認めない学校、班に1台だけ認める学校、時間帯を決めて使用を許可する学校などがあります。中学・高校では班別自主研修の連絡手段として持たせる例も増えています。事前に配られるしおりに必ず記載されるので、そちらを確認してください。

当日に体調を崩したらどうなりますか?

多くの学校では養護教諭が同行するか、旅行会社の添乗員を通じて現地の医療機関につなぐ体制が組まれています。持病や服薬がある場合は、事前の保健調査票に記入して学校と共有しておくことが大切です。判断や対応は学校と医療機関の指示に従ってください。

修学旅行の行き先はどうやって決まるのですか?

学校が学習のねらい・移動時間・費用・安全面を検討し、旅行会社の提案を受けて決めるのが一般的です。生徒の希望をアンケートで集める学校もありますが、行き先そのものより、現地での見学先や班別行動のコースを生徒が決める形が多くなっています。

まとめ|修学旅行は「小6・中2〜3・高2」が基本形

修学旅行は、特別活動の学校行事として教育課程に位置づけられた宿泊行事です。実施の中心は小学校6年生、中学校2〜3年生、高校2年生で、いずれも最終学年か、その一つ手前に置かれます。時期は春と秋に集中し、高校だけがやや後ろにずれて秋から冬になります。

日数と費用は学校段階が上がるほど大きくなり、小学校の1泊2日・2万円前後から、高校の3泊4日・8万〜12万円程度まで段階的に広がります。行き先も、近隣の歴史地から沖縄・北海道・海外へと距離を伸ばしていきます。

実施学年・時期・行き先・費用は、いずれも全国共通の決まりがあるわけではなく学校ごとに決められています。この記事の数字は全体の傾向として押さえておき、最終的な確認は学校から配られる年間行事予定表と修学旅行のしおりで行ってください。

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